2016-02-09

『サハラに死す 上温湯隆の一生』が文庫化

サハラに死す――上温湯隆の一生 (ヤマケイ文庫)

 前人未踏の熱砂の海に単身で挑み、志半ばで青春の幕を閉じた幻の名著 サハラ砂漠は古くから交易路が発達し、主にトアレグ族によるキャラバンが盛んだった。だがそれは主に縦断であり、横断は達成されていなかった。上温湯隆〈かみおんゆ・たかし〉は、1973年1月25日、モーリタニアの首都ヌアクショットを出発、1頭のラクダのみを連れ、ガイドなしという挑戦だった。しかし、マリでそのラクダが死亡して中断、ナイジェリアのラゴスで時事通信社ラゴス支局に身を寄せ、体力の回復と資金調達に当たる。4月、横断再開のためラクダを購入してラゴスを出発、メナカよりの手紙を最後に消息を絶ってしまう。そのとき発見された手記を元に長尾三郎が構成を担当し、『サハラに死す』が出版された。当時、大きな反響を呼び、若者からは「バイブル」とまで言われた。

『サハラに死す 上温湯隆の一生』長尾三郎編

0 件のコメント:

コメントを投稿