2015-04-27

宮城谷昌光


 3冊読了。

 37~39冊目『香乱記(一)』『香乱記(ニ)』『香乱記(三)』宮城谷昌光(新潮文庫、2006年/毎日新聞社、2004年)/秦の始皇帝の晩年から楚漢戦争までを描いた作品。毎日新聞連載。主役は田横〈でんおう〉という人物である。『遠野物語』のまえがきで柳田國男が名を上げた「陳勝呉広(ちんしょうごこう)」も登場する。そして項羽と劉邦も。少々取っ掛かりにくかったのだが、人相見が出てきた途端、物語が色めき立つ。その後はいつものように一気読みだ。寝る間も惜しみ丸一日で3冊を読んだ。趙高の奸計がやがて秦を亡ぼし、楚漢戦争にまで至る。悪人が時代を揺さぶり、歴史の舞台には次代を担う新しい人々が登場する。

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